下品な大型フロントグリルが増えている理由
馬鹿でかいフロントグリルを持つクルマが、ミニバン、軽ハイトワゴンを中心として増え続けています。
このようなフロントグリルのデザインが増えている理由は、車メーカーがその車種をとにかく目立たせたいという思惑にあるようです。
ユーザーの側も”存在感”が強い車を求める傾向にあって、同じような車ならばフロントグリルが派手な方が人気があるようです。
しかし、多くの車が派手なフロントグリルを持っているために、そういった車はかえって他と区別がつかなくなっているのではないでしょうか?
昔のヤンキーがみんながみんな”リーゼント”にして誰だか区別がつかない、のと同じではないでしょうか?
そもそも、大きなメッキグリルって、昔の成金が金歯をむき出しているみたいで”下品”ではないですか?
フロントグリルは現代の車ではそもそも必要ない
フロントグリルとはそもそもどんな役目を持っているのでしょうか。
それは、エンジンを冷却するためのラジエーターに走行風を当てるためのものです。
ところが、かなり昔から、ラジエーターの性能が上がっているためにフロントグリルは必要なくなっているのです。
そのため、”グリルレス”の車もいくつもあります。
一方、二十年くらい前に日産がグリルレスの”高級車”を出したことがありました。
しかしこれがさっぱり売れませんでした。
当時は、高級車 = 大きなフロントグリル、という意識があったためです。
昨今のフロントグリル大型化は、このくだらない意識が現代によみがえっている、と言ってもよいでしょう。
大型フロントグリルは燃費を悪化させるだけ
大型フロントグリルには重大な弱点があります。
それは空気抵抗が増してしまうことです。
フロントグリルはエンジンルーム内に走行風を取り入れるものです。
走行風が車体内に入ってくると、空気抵抗は増します。
いわゆるスポーツカーに大型フロントグリルが付いていないのは、空気抵抗を減少させる観点からです。
つまり、フロントグリルが大きければ大きいほど空気抵抗は増して、燃費を悪化させます。
街中を走るくらい、あるいはカタログ燃費測定くらいだと燃費の悪化は少ないでしょうが、高速道路の走行ではかなりの空気抵抗になるはずです。
仮にフロントグリルが単なる”飾り”だったとしても、その造形にはかなりの凹凸があります。
その凹凸は空気抵抗を生じます。
いずれにしろ、馬鹿でかい、下品なフロントグリルは燃費を悪化させているだけなのです。
本当に燃費を少しでも良くしたいならば、グリルレスに近いデザインの車を選ぶべきです。少なくとも、なんとかカスタム、なんてグレードは選ばないことが賢明です。
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