軽自動車等のOEM車はおすすめなのか？買ってはいけないOEM車もある

軽自動車ではOEM車が多い

”OEM”とは「相手先ブランド製造供給」のことで、いろいろな商品で見られるものです。

身近なところでは食品のプライベートブランドがありますね。

車では軽自動車にOEM車が多いです。

有名なところをあげていきますと、

〔製造元（供給元）〕　→　〔販売先（供給先）〕

ダイハツ：ミライース　→　トヨタ：ピクシスエポック

ダイハツ：ウェイク　　→　トヨタ：ピクシスメガ

ダイハツ：ムーヴ　　　→　スバル：ステラ

ダイハツ：タント　　　→　スバル：シフォン

スズキ：ワゴンR　　　 →　マツダ：フレア

スズキ：アルト　　　　→　マツダ：キャロル

スズキ：ハスラー　　　→　マツダ：フレアクロスオーバー

スズキ：スペーシア　　→　マツダ：フレアワゴン

三菱：ekワゴン　　　　→　日産：デイズ

三菱：eKスペース　　　→　日産：デイズルークス

三菱と日産の軽自動車は「共同開発」ということになっていますが、実際の開発・製造は三菱が行なっていますので、これもOEM車と言って差し支えないでしょう。

なぜOEM（相手先ブランド製造・供給）を行なうのか？

なぜわざわざ自社ブランドにならない車を製造したりするのでしょうか。

それは、車に限ったことではありませんが、製造ラインでできるだけ多くの量を製造した方がコスト的に安くなるからです。

そして供給先では、車の開発コストを抑えられるという利点があります。

販売現場の観点では、例え他社が製造した車であっても自社のラインアップに加えて充実させていれば、顧客が他社へ流れるのを抑えることもできます。

顧客を囲い込んでおけば、その後のメンテナンスなどで利益を出すこともできます。

OEM車を買っても大丈夫なのか？

自社で製造していないというOEM車を買っても大丈夫なのでしょうか。

基本的には製造元から供給されたクルマなので車体自体には違いはありません。
すなわち、品質にも違いはありません。

ですから例えばスズキとマツダの販売店でで同じクルマについて値引き競争をさせることもできるわけです。

値引きは軽自動車だとシブいでしょうが、オプション品のサービスなどで交渉できるでしょう。

ただし注意したいのは、購入後にかかる費用です。

車の購入後の定期メンテナンス費用は販売会社によって異なります。

その車を何年乗るかを考えて、メンテナンス費用を含めた総費用を考える必要があります。

OEM車は売却時に差が出る可能性が

加えて注意したいのが、何年か乗った後にその車を売却するときの価格です。

当然製造元のブランドの方が”有名”で強いです。

車を売却するときはブランドの有名度も買取価格に大きく影響します。

つまり、中身が同じクルマであっても、ブランドがスズキとマツダでは買取価格に差が出る可能性があるということです。

数年で売却する可能性があるのであれば、オリジナルのブランド車を買った方が無難です。

逆に、乗りつぶすつもりであるならば、もしOEM車が安く買えるのであればそちらを買った方がお得になります。

買ってはいけないOEM車

OEM車は製造元と同じクルマであるので、品質的にはどちらを買っても問題ないはずです。

しかしそもそも、元々の車の品質が疑問なものもあります。

メーカ名は具体的には言いませんが、燃費偽装を行なったメーカーの車です。

”偽装”しなければならない程度の性能のクルマと見てよいです。

そして、供給先も、仮にも”共同開発”という名目だったのに、その燃費偽装にしばらく気がつかなかったメーカーです。

自社ブランドで販売する車の品質チェックを全くしていなかったわけです。

これらのメーカーの共同開発した軽自動車は、製造元であっても供給先であってもどちらにしろ品質や性能に不安があるので買わない方がよいでしょう。