帰省ドライブの前くらいは「先進運転支援システム」を理解しておこう
「先進安全装置」を過信、あるいは理解していないことによる事故が増えているそうです。
ここでいう「先進安全装置」は、
・衝突被害軽減ブレーキ(”自動ブレーキ”と勘違いされるもの)
・ペダル踏み間違い時加速抑制装置
・定速走行・車間距離制御装置(アダプティブクルーズコントロール)
・車線維持支援制御装置(レーンキープアシスト)
・駐車支援システム
です。
これらの先進安全装置は言うまでもなく、あくまで”補助”のもので、万能ではありません。
そして、”動作しない”とか”誤作動”することはいくらでもあります。
どういったときに動作しないのか、誤作動の可能性があるのかは、車の取扱説明書に書かれています。
動作しない条件について「知らない」などという人は、せめて帰省の長距離ドライブ前には理解しておいてください。
取扱説明書を読んでも理解できない、などという人は、もう車を運転するのは止めて免許を返納すべきです。
衝突被害軽減ブレーキが動作しない・誤作動する条件
衝突被害軽減ブレーキシステムが動作しないのは主に以下のようなときです。
◇障害物として検知できない物体
・子供などの背の低い人、動物
・暗闇にいる歩行者
・対向車両
・二輪車、自転車
・タイヤが見えにくい車両
・後端形状がはっきりしない車両
◇障害物を検知できない状況
・悪天候で視界が悪いとき
・フロントガラスに汚れ、水滴、雪などが付着しているとき
・前方から強い光を受けているとき
・周囲の明るさが急激に変化するとき
・カーブを走行しているとき
・その他にもいろいろな状況がありうる
この他にも誤動作した例として、
追い越していったバイクを歩行者と誤認識して急ブレーキ、
電柱を歩行者と誤認識して急ブレーキ、
などというものがあります。
こうしてリスト化してみると、いわゆる自動ブレーキなんてものは「ほとんどあてにしない」方がよいのではないでしょうか?
ペダル踏み間違い時加速抑制装置が動作しない条件
ペダル踏み間違い時加速抑制装置が障害物として認識できないのは、
・背の低い障害物
・幅の狭い障害物
・針金、フェンス、ロープなどの細い障害物
・バンパーに非常に近い障害物
・急に進行方向に現れた障害物
等々です。
当たり前のことですが、カメラやセンサーが捉えられない大きさ・太さ・高さのものは検出できないということです。
クルーズコントロールを使用してはならない状況
定速走行・車間距離制御装置を使用してはならない状況は以下です。
・急カーブ
・急勾配の坂道
・悪天候で視界が悪いとき
・タイヤチェーンなどを装着しているとき
・雪道を走行しているとき
つまり、先行車を認識できない状況の時、そしてタイヤや路面状況が通常ではないとき、ですね。
理解できない人は、車の運転はもう止めましょう。
クルーズコントロールが誤操作する状況
◇先行車を認識できない状況
・先行車が急に割り込んできたとき
・二輪車、自転車
・タイヤが見えにくい車両
・後端形状がはっきりしない車両
・最低地上高が極端に低い、または高い車両
等々。
◇車線を検知できない状況
・悪天候で視界が悪いとき
・レーンマーカーが不明瞭なとき
・車線幅が極端に狭いときや広いとき、または変化しているとき
・前方から強い光を受けているとき
・分岐・合流路を走行しているとき
等々。
カメラやセンサーはよっぽど好条件でないと検出できない
「先進安全装置」はセンサーやカメラで障害物や歩行者や車線を検出しています。
センサーやカメラはただ”検出”するだけで、危険を予測するものではないです。
危険予測運転は人間しかできません。
「先進安全装置」に頼る気持ちが生じた時点で、自動車の運転はもう止めた方がよいです。
他車の「先進安全装置」が誤動作するかも・・・?
衝突被害軽減ブレーキの項で紹介しましたが、電柱やバイクを歩行者として誤認識して急ブレーキがかかることもあるのです。
ということは自車のことだけではなく、他車が誤動作して急ブレーキをかけることも十分にあり得るわけです。
つまり、前車が誤動作していきなり急ブレーキをかけてくる、という可能性も頭に入れておかなければなりません。
再度言いますが、センサーやカメラはただ”検出”するだけで、危険を予測するものではないです。
「先進安全装置」が流行ってしまっているために、運転時に注意しなければならないことが増えてしまったと言っても過言ではないですね・・・
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